「名をつくる」at blanClass の詳細

ブランクラスでの「名をつくる」について、参加者など詳細を公開します。

「名をつくる」
色川角夜、円城寺宗一郎、斉藤武利、三途万里菜、水江あかね

出品+名の考案:大久保あり、佐藤克久、ジャンボスズキ、末永史尚、冨井大裕
日程:2018年3月17日(土)
展覧会:13:00―19:00 ※入場無料

普段使用している名前をいったん忘れ、匿名の存在として作品を制作します。 そしてその作品にふさわしい作者の名前をつくり、その名前で発表します。 作品制作と鑑賞にとって、作品に作者の名前が作用するのかを検証する試みです。

トークイベント「名をつくるについて」
登壇:大久保あり、佐藤克久、ジャンボスズキ、末永史尚
時間:19:30― 
入場料:1,500円(ドリンク別)
企画者が展覧会の仕組みを解説します。また出品者が本展にあたりどのように制作 したか、またそれぞれ発表や鑑賞の際に名前をどう意識しているかを話します。

よろしくお願いします!

末永史尚「名をつくる」at blanClass

一ヶ月後ですが、横浜市の井土ヶ谷にあるblanClassにて一日だけのグループ展+トークイベントを開催します。小林さんからblanClassは「作品以前の気になることを実験して良い場所」「変なことをやって」という旨のお話をうかがっていたので、他では出来ないイベントを企画してみました。複雑なプロセスで進行しているのと、作品との出会い方を大事にしたいので現段階では情報を全てオープンにしませんが、是非この日予定をあけておいていただけるとうれしいです。

日程:2018年3月17日(土)
展覧会:13:00〜19:00 入場無料
イベント:19:30〜 入場料:1,500円(ドリンク別)
場所:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)

                            • -

アクセス:京浜急行「井土ヶ谷」駅の改札出て正面の信号わたりすぐを左折、一つ目の交差点を右折、二つ目の角を左折、三井のリパーク後ろ、blanClass看板がある細い段々を上がって右の建物2階
https://goo.gl/maps/whKbkCFnEoL2

私がずっと気になっていたことの一つに、「歴史に名が残っているアーティストの名前が特徴的なこと」がありました。赤瀬川原平梅原龍三郎、菅井汲、斎藤義重…。また現在活動中の色んなアーティストに出会うのですが、名前が特徴的で、作品のイメージと結びつきやすい名前だと活躍していくような気がしています。舟越桂奈良美智草間彌生…。逆に、名前に特徴がないと作品が良かったとしても覚えられていかないのです。ひょっとしたら、名前の時点でアーティストの何かが最初から決定されているのではないだろうか?
「アーティストが作品をつくる」という回路をひっくりかえし、「アーティストの名前が作品をつくる」可能性について考えるための一日だけの展覧会と、イベントを考えました。制作者それぞれが今持っている名前をいったん無くして制作し、作られた作品にふさわしいアーティストの名前を与え、その制作者の作品として作品を見てみます。
「名前」「作品」「タイトル」の組合せの中で、見えてくる作品の印象がどう変化しているのか、実験的な場で体感し、アーティストにとっての名前の作用について話し合ってみたいと思います。(末永史尚)


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「掛軸と絵画のミライ展」の意匠打合せ会

本日は東京都立中央・城北職業能力開発センター 板橋校で、6月に開催される「掛軸と絵画のミライ展」の意匠打合せ会に参加しました。
「掛軸と絵画のミライ展」とは東京の表具師さんの組合である江戸表具研究会「表粋会」さんの20周年を記念して企画された、藝大・美大生が掛軸のために絵を描き、表具師グループが仕立てるコラボレーションの展覧会です。応募した学生と教員が参加しています。私が講師を勤めている東京造形大学では大学院のプロジェクト科目として企画参加する形となりました。
他の藝大・美大では日本画学科がありその学生が参加しているのですが、東京造形大学は「絵画専攻」のみです。理念としては技法の種を問わない「絵画」を学ぶ場としての絵画専攻ではあるのですが、日本画に関しては1年の集中授業で一ヶ月程度基礎の基礎の基礎を確かめるのみ。そのため本企画を機に学生も教員も手探りで表具にできる作品=「巻ける」作品を学び制作していった、そんな一年だったと思います。その講義も昨年末に修了。私も1月に作品を提出しています。
すでに一度参加者全員が集まる機会があり、他校はやはりきちんとした軸にできる作品を制作する学生さんが集まっていたようです。しかしわれわれは現代美術寄りの絵画・版画を志向している学生が中心なものですから、最終的には巻く形にするための物理的な条件と表現の要素をどこで折り合いをつけるかの問題と向き合っていくこととなりました。しかしこれを経験したことで、素材に対してより深く知り、感覚が鋭くなる、そんな契機になったのではないかと思います。実際、博物館でみている表装された作品が出来ている仕組みを知ると見え方が全然変わってくるのです。本当に勉強になりました。
また、造形大の学生(と教員の)作品は表具師さんにとっては仕立てづらいものがほとんどだったように思います。ご苦労をおかけする担当の方には申し訳ないと思いつつ、これによって表装でできることの幅広さを見せることができるのであれば、それこそ「掛軸と絵画の今後」を感じることができるのではないか、と勝手に思っています。


表具師さんがどの作品を担当するかを決める会は先月開催されていたようです。当日どういう会話があったのか大変気になりますね…。


こちらは私の作品。今日既に裏打ちしていただいていました。
https://www.instagram.com/p/BfFSz_pnKi0/


これから作品がどのように仕立てられていくのか、本当に楽しみです。学生の作品、皆とてもいいんですよ。
展覧会は少し先なので、またあらためてお報せいたします。


江戸表具研究会「表粋会」20周年記念企画「掛軸と絵画のミライ展」
会期:2018年6月21日〜27日
会場:東京日本橋・田中八重洲画廊