リマスタオープンスタジオ08 松本玲子「補記」

末永が普段制作しているスタジオでゲストアーティストの展覧会を開催する、オープンスタジオ展を開催します。8回目の今回はペインターの松本玲子さんの個展です。松本さんは日ごろメモパッドなどに描きためた小さなスケッチなどを起点に、ペインティングを制作しています。スケッチからのペインティング、というと普通のプロセスのように聞こえますが、画面中に一度トレースし、そのスケッチの外側をその時の経験を無視して描きながらで埋めて広げています。過去自らが生んだもの(スケッチ)をモチーフとすることで分断された自己を他者として扱っており、絵画の外部にわかりやすいストーリーを設定することに対する批評として読み取ることもできると考えています。
会期は短いですが、是非足をお運びください。


会期:2018年4月20日(金)〜4月22日(日)
時間:13:00―19:00
会場:リマスタ(西武多摩湖線一橋学園駅」下車徒歩3分)
※会場所について詳細をお知りになりたい方は末永までご連絡ください。fuminaster@以下gmail

http://reikomatsumoto.com


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「名をつくる」at blanClass の詳細

ブランクラスでの「名をつくる」について、参加者など詳細を公開します。

「名をつくる」
色川角夜、円城寺宗一郎、斉藤武利、三途万里菜、水江あかね

出品+名の考案:大久保あり、佐藤克久、ジャンボスズキ、末永史尚、冨井大裕
日程:2018年3月17日(土)
展覧会:13:00―19:00 ※入場無料

普段使用している名前をいったん忘れ、匿名の存在として作品を制作します。 そしてその作品にふさわしい作者の名前をつくり、その名前で発表します。 作品制作と鑑賞にとって、作品に作者の名前が作用するのかを検証する試みです。

トークイベント「名をつくるについて」
登壇:大久保あり、佐藤克久、ジャンボスズキ、末永史尚
時間:19:30― 
入場料:1,500円(ドリンク別)
企画者が展覧会の仕組みを解説します。また出品者が本展にあたりどのように制作 したか、またそれぞれ発表や鑑賞の際に名前をどう意識しているかを話します。

よろしくお願いします!

末永史尚「名をつくる」at blanClass

一ヶ月後ですが、横浜市の井土ヶ谷にあるblanClassにて一日だけのグループ展+トークイベントを開催します。小林さんからblanClassは「作品以前の気になることを実験して良い場所」「変なことをやって」という旨のお話をうかがっていたので、他では出来ないイベントを企画してみました。複雑なプロセスで進行しているのと、作品との出会い方を大事にしたいので現段階では情報を全てオープンにしませんが、是非この日予定をあけておいていただけるとうれしいです。

日程:2018年3月17日(土)
展覧会:13:00〜19:00 入場無料
イベント:19:30〜 入場料:1,500円(ドリンク別)
場所:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)

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アクセス:京浜急行「井土ヶ谷」駅の改札出て正面の信号わたりすぐを左折、一つ目の交差点を右折、二つ目の角を左折、三井のリパーク後ろ、blanClass看板がある細い段々を上がって右の建物2階
https://goo.gl/maps/whKbkCFnEoL2

私がずっと気になっていたことの一つに、「歴史に名が残っているアーティストの名前が特徴的なこと」がありました。赤瀬川原平梅原龍三郎、菅井汲、斎藤義重…。また現在活動中の色んなアーティストに出会うのですが、名前が特徴的で、作品のイメージと結びつきやすい名前だと活躍していくような気がしています。舟越桂奈良美智草間彌生…。逆に、名前に特徴がないと作品が良かったとしても覚えられていかないのです。ひょっとしたら、名前の時点でアーティストの何かが最初から決定されているのではないだろうか?
「アーティストが作品をつくる」という回路をひっくりかえし、「アーティストの名前が作品をつくる」可能性について考えるための一日だけの展覧会と、イベントを考えました。制作者それぞれが今持っている名前をいったん無くして制作し、作られた作品にふさわしいアーティストの名前を与え、その制作者の作品として作品を見てみます。
「名前」「作品」「タイトル」の組合せの中で、見えてくる作品の印象がどう変化しているのか、実験的な場で体感し、アーティストにとっての名前の作用について話し合ってみたいと思います。(末永史尚)


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