コメント

例の模倣写真の件

廃虚写真「模倣された」 プロ写真家が同業者を提訴 朽ち果てた建物などをテーマにした「廃虚写真」をめぐり、写真家の丸田祥三氏(44)が、写真を模倣されたとして同業の小林伸一郎氏(52)を相手取り、写真集の差し止めや損害賠償などを求める訴えを9…

横浜トリエンナーレ2008の感想を一行で

「ぼくの国の文化はこんな感じなんだよ、ぼくの社会にはこんな問題があるんだ、そんな10分くらいのビデオ、見て見て!」といちどに50人くらいに言われ、「いやいや、そんなん一度につきあってみれるほど情報処理能力も時間も労力払う気もないから!」という…

第3回府中ビエンナーレ

http://www.art.city.fuchu.tokyo.jp/Biennial3.html 正直サブタイトルの「美と価値」云々は展示からはよくわかりませんでした。まあもともとテーマをもとに作家に制作させる展覧会でもないようですが。展示ははっきりとわけられた展示室でおのおのが個展を…

BAS 06 -Bunkamura Art Show 2006-

http://210.150.126.198/shokai/gallery/current/index.htmlBunkamuraギャラリー企画の若手アーティスト支援展だそう。浜竹睦子、山口典子、鮫島大輔、永瀬武志の4人の展示がメインで、同時に若手30人の小品展も。小品参加の造形後輩・吉沢美沙さんに案内を…

美術館の現場から[3]蔵屋美香+青木淳

10+1 web site:美術館研究──8[蔵屋美香+青木淳] 国立近代美術館の蔵屋美香さんへのインタビューがアップされていた。 ロンドンのホワイトチャペル・アート・ギャラリーと、美術館の教育普及活動を推進する団体/エンゲージでの研修での体験のお話から、…

岡崎乾二郎個展

10点弱のちいさめのタブローを中心にした展示。 タブローはこれまでも発表されてきていたロウ・キャンバスに絵の具を置いていく作品の延長線上。 それはそれでもちろん美しいのだが、会場隅にちいさく、方法的な制約なしに作られたっぽい小レリーフがあり、…

宮嶋葉一さんの個展@void+

3畳くらいのメイン会場は真っ白な壁、床、天井に、床に置いた蛍光灯3本が照明というクセの強い会場。天井も低いので、会場に入った時点で空間に違和感を感じる。そこに100号くらいの油彩3点が展示されているのだけど、場が強くてなかなか作品に集中できない…

ふつう

六本木のAXISギャラリーへ。 深澤直人+ジャスパー・モリソンのキュレーションによる「スーパーノーマル」展。 http://www.axisinc.co.jp/events_f/events-f.html プロダクト製品のなかの「ふつう」に着目し、「ふつう性」を感じさせるモノを集めて展示。 「…

プレイバック

木場の東京都現代美術館へ。カルティエをスルーして常設展示。 http://www.mot-art-museum.jp/jyosetu/ 「特集展示2 中村一美」を観に。 4月にギャラリーでたまたまお会いした中村一美さんに「レクチャーもあるから」とチケットをいただいていたので行かねば…

podcast"i-morly"で日本版オーマイ・ニュース編集長、鳥越俊太郎さんへのインタビュー(1)を公開していたのを聞く。 http://morley.air-nifty.com/movie/2006/06/post_5b91.html 「ほぼ日の連載をやっていたのでインターネットはよく知ってる」と口にしな…

都、青山に新アート拠点開設へ-アトリエ・宿泊施設も - シブヤ経済新聞その8億を、どうして東京都現代美術館、写真美術館のコレクションや図書の購入に使えないんだろう。

村上隆の例のニュースについて

賞味期限切れかけの話。裏日記より編集、転載。Bing で現代美術家でルイ・ヴィトンのデザインなどで知られる村上隆さん(44)が、自らのデザインと類似したキャラクターを勝手に使用され著作権を侵害されたとして、大手子供服メーカーの「ナルミヤ・インタ…

核心

現在発売中の雑誌AXISより、エンツォ・マーリへのインタビューの連載「l lavoro al centro-エンツォ・マーリ、核心を突く仕事」が始まっています。 僕も読みましたが、相変わらず爆発してます。僕も怒られたい。

 ニュースから

ちょっと前のnews http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20060326k0000m040051000c.html どういう意味をもつのかな。 もうひとつ http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-04-12/2006041202_02_0.html 正論だとおもう。

かなり昔に古書店で買ってそのまま放置していた「エナジー対話 明治メディア考 加藤秀俊+前田愛」(1979年)をパラ読み。(ちなみに最近「エナジー」という雑誌があったこと、と「エナジー」「エナジー対話」ともデザインが勝井三雄だったことを知る) そのな…

 反解釈

ふとうちにあったスーザン・ソンタグの評論集「反解釈」(竹内書店新社)を読みなおす。 タイトルの評論「反解釈」(against interpretation,1968)は10ページ程度の長さなのだが内容のほとんどは「反解釈」という3文字の言葉が示している。あえて要約すると…

ホイッスラーの作品では夜景の絵が好き。ほとんどがブルーグリーンのトーンのなか、事物はシルエットであらわされる。このカラーバランスで成り立っている絵。

文化の保存問題

たとえば、昨年第17回高松宮殿下記念世界文化賞を彫刻部門で受賞したのは衣服デザイナーの三宅一生さんでした。彫刻部門?と多少の疑問をいだきつつも、ファッションに関心のない私でも興味を引くユニークな創造課程と長年にわたる内外での活発な活動は日本…

 ORA-X

ブルーノ・ムナーリを好きになった最初のきっかけは1995年のムサビでのムナーリの展覧会のカタログで見たORA-Xという作品の写真でした。 そのころちょうど、「時間に分単位で縛られるのはいやだ。時計としても機能する色が周期的に変わるだけのオブジェを作…

 登山博文展

絵のしくみの複雑さやクリシェの避け方など非凡なものを感じるし、好きな絵だと思う。けれど、どんな内的必然性があろうとも、あれだけ丁寧なハードエッジの絵から激しい筆触の絵への移行は描き手の絵への態度にある種の胡散臭さを感じてしまう。これがうが…

 マテミク展

この3人をセレクトした事の意図とは、「逆算された芸術」への抵抗にあったのかもと思っている。 ぼくの考える芸術とは個人の関心の探求やつくる楽しみの結果がある意味を持つことであって、 過去の芸術から算出されたルールを守ることでそれが芸術である事…

 マテミク展初日お話会の個人的ポイント(佐藤について)

佐藤作品はこれまで基本的に 美しかったり、心に引っかかったものをそのまま提示するパターンが中心だった。 (現物で提示できない場合それは写真作品になり、そのもので作品化できない場合は石膏等のキャストで反復/存在を強調する) それからすると「おか…

「川端龍子」展

両国の江戸東京博物館「川端龍子」展へ。 絵描き必見。 参りました。 これまで上手すぎて畏怖をおぼえた日本の絵描きには若沖とフジタがいたが、川端龍子追加。 10メートル先から見てもはっきり絵を把握できるのに10 センチ近くから見ても見飽きないディテー…

「東京府美術館の時代展」

http://www.mot-art-museum.jp/ex/plan_h17-1.htm ノーマークだったけど、非常に興味深い展覧会。 日本初の常設の美術館であり、東京都美術館の前身である東京府美術館の歴史を、建造物から、あるいは展示された作品を集める事でおっている。「美術史」は往…

ノグチ展メモ。

パリ時代ふくむ初期からの彫刻展示多数。 初期はブランクーシ風。 板材料を使用した彫刻は重量を感じさせない軽やかさ。 石の彫刻は素材がモチベーションになっている場合もある。 「びっくり箱」をモチーフにした作品など、文化的なディテールをもモティー…

 bernard frize

今号のParcketでbernard frizeが特集されていた。frizeはコンテンポラリーでアブストラクトないい絵を描いている数少ない画家。色のまざりきっていない筆あとが複雑に交差し合い編み目のようなパターンが描かれている。いったいどうやって描かれているのかが…

ポルケのインタビュー

美術手帖の2005年10月号はドイツアート特集。 普段ほとんど読む事はない雑誌だけど、職場で昼休みにぱらぱら見ていたら清水穣によるジグマール・ポルケへのインタビューが掲載されており、一気に読む。 数日前にここで「写真より実物が良くみえた」旨書いた…

Caro Niederer基礎情報

ずっと気になっており、「につき」でも言及してきたスイスの画家、カロ・ニードラーについて。 先月まで韓国/ソウルのgallery HYUNDAIでのグループショー「PAINTING THE EDGE」に参加していたらしい。 ホームページで見る限り、面白そうである。日本のギャ…

ポルケについて考えるとき、ついついリヒターをひきあいにしてしまう。 ぼくなりの見方だけれども、ゲルハルト・リヒターの展開の仕方をひとことでまとめると「ずるさ」。キホン的に作品はつねに「リヒターの作品」という総体から逆算してポジション付けが可…