制作メモ

「軽い絵」について

開催中の個展「軽い絵」について、展覧会タイトルの意味をあまり聞かれることがなかったりします。お話させていただいた印象では、それぞれで受け止めて考えていただいているのかと思います。 作品も展覧会もすでに手を離れているので正解はないのですが、展…

タレ効果

絵の側面に絵具が流れてタレていることに気を払いはじめたのは、サーチリザルトのシリーズからだ。インターネットの画像検索サービスで画家の名前を検索し、その検索結果画面を描くサーチリザルトシリーズは、サムネイルとサムネイルの間に白抜きの部分があ…

日記

自分の今の絵は「描く」より「塗る」で作られている。今日は塗る際に頭を使ったところの記録。 ・顔料を水で溶き、アクリルメディウムを混ぜて作った自作絵具を用いている。市販のチューブ絵具の質感が好みでないのと、混色の思考が油彩画的になってしまうの…

引込線展作品の取材写真

『やまぐちアーティスト支援事業 末永史尚個展「かげり」記録集』について

「かげり」記録集は今年、2012年2月に山口県にある秋吉台国際芸術村ホールで2日間だけ開催された私の個展の記録をまとめたものです。会場写真約75枚と6本のテキストがおさめられています。 テキストは展覧会後に書かれた一本をのぞき、展覧会開催時に会場に…

マケットのシリーズ

ぼくは初めて展示をする会場で展覧会をやるときはかならずその会場のマケットを作るようにしています。 描かれた絵と会場のサイズの関係をはかったり、何点くらい会場に作品が収まるのか、などを計算することもあるのですが、単純に模型作りが楽しい、といっ…

入り口

あたらしい作品の入り口を見つけたような気がしているが、ぜんぜんそれを活かせていないんじゃないかという不安。

黒のみのリトグラフ

宮嶋葉一さんが以前KIDO Pressでの展示のトークショーで「エッチングの黒インクの紙への食いつき」を15-16cのドイツのエッチングが目指すところ、みたいな話をされていて。自分がいまリトグラフで目指している乗りの感覚ってなんだろうかと色々記憶を辿って…

何度も考えているけど

手癖の反復やデッサン技術の延長や補色対比や作品から浮き上がる制作主体の正しさや「良さ」とは別の回路で絵画の本質にせまりたい、それだけ。

予見しないこと

つくることは選択肢を絞っていくこと

遠巻きにつつきながらちらちらと垣間見える見たことのなさそうなものをつかまえて第一段階

それに形をあたえて姿として定着させて第二段階 スライドさせるのとは、ちょっと違う

cal(print)

リトグラフは最初stp=石の描線を解体してパターン素材にした形態の反復を2層重ねる方法の絵で制作しようと思ったがサイズが小さいと麻痺的な効果の現れる回数反復できないので断念。calのエディション版を試す。たぶん2版目の描線で決まる絵。今日はまだ1層…

備忘録

学部2年の頃に細いキャンバスの作品を作ってた事を思い出したメモ。 筆で描くことから離れようとしたのかどうかはわからないが靴で描いた作品。 1.靴をジェッソで白く塗る 2.靴の縦の長さを幅とする1mくらいの長さのキャンバスを作成。靴が1対なので2枚作っ…

リト2版め

正確にはこちらが一版めとなる。どちらが主版というのはない。冷静に描ききり、昨日がいかに勢いで描いていたかを知る。昨日はなんというか、水面の波紋からゲシュタルトをひろうようなそんな感じだった。かな。忘れた。

「絵具を落とす」から「意思をもって線を引く」へ。

すきまから行為が読み取れ、それが「できた形」ではなく、「作られようとする形」にみえてくる。かわりに絵具の乗りは若干弱くなっている。

カットアウト

ひさびさに、ふきだしを切る。切るときにはじめてそれとそのまわりの部分を見る。

field(仮)

シルクスクリーンにすれば良かったかも、という気がふつふつと。こういう時間のかけ方は本意ではない。

field

今描いてる絵、見た目はドットだけど2003年の栞展に出品したシルクスクリーン作品のうちの一点の延長だと言っても誰にも判らないだろうなあ。新聞の見出し文字の部分を使ったやつ。あと、そのシルク作品のサイズをムナーリの灰皿のサイズから決めた、と言っ…

石モチーフの集積のメソッドでドットを描くこと。最後のかたちを想定しないで一手一手積み重ねる。

太めの筆に ふくめた絵の具が自然に落ちないぎりぎりのところをみきわめて 画面につくかつかないか 腕とからだのちからかげん 呼吸を たしかめながら 直線をえがき 細く線をのこす

きょうスーさんとぼくの絵についていろいろ説明していて気付いたのは、これまでやってきたことの中にも惜しいところを突いていた瞬間というのが何度もあって、そのときは丁寧にやるべきところに気付かずに脇道に逸れたことをしてしまった上、何か異和を感じ…

描き始めるとき

失敗する可能性が0%のものは成功もしない。

分岐を潰す作業

ここに到着するだろう、というところを想定しそこに近づくために描きはじめるのだが、途中で「ここでとどめた方がいいんじゃないか」と思う瞬間というのが多々ある。そして想定していたのとは別の絵の可能性を感じ取り、そちらの絵の方がひょっとしたらいい…

「視点」

を持ち込むのが嫌なんだな、と 作品に関して最近気付いた。 いや、作り始めてたときに強く思っていたけど言葉にして考えることは忘れていたのを思い出した。 見る位置によって見え方が違うものを描くこと=視点を選ぶことはおそろしく強い選択の基準が必要な…

一日中涼しかったため、あっという間に絵が進む。 3-6層。 描きながら展示の中ではどう見えてしまうのかが気になり不安になってくる。 それでも、ここ数年描き散らかしてちょっとずつ広げてきたフロシキをもうちょっと丁寧に織り込んでみないことには先に進…

1年くらい、白は「完全マット」だったけど最近微妙につやがある方向へ。 そのほうが、モノとして力強くみえる。 きょうもグロスメディウム多め。 といっても、ほんとに微妙な差だけど。

大きい作品、いらないような要るような。 構成バランス上、やっぱり横長が1点あるといいかも。 プラス、ギミックが足りない。

ふと思う

やっぱ大きい作品いらないかも。

ただの絵

今のドットの絵でやりたかったのは、「見慣れた印刷やコミックパーツのモティーフから」という理由付けを用意しつつ、最終的には意味の見いだせないながらも視線をひきとめ続けられる感覚のかたまりをつくりあげること。 7年前の初個展の際、画廊オーナーに…