前衛

 


京橋労働。


帰宅後、下絵制作。



ふとしたことから中村宏先生について考える機会あり。
中村先生は日本アンデパンダン出品、タケミヤ画廊での個展、タイガー立石氏との「観光芸術」、「ルポルタージュ絵画」と日本の前衛芸術運動のさなかで活動を続けて来られた、と書くと過去の作家のごとくとらえられがちだが、作品へのテンションを落とさず「絵画」の制作を継続している唯一現役の前衛「画家」である。私見かつ乱暴な表現で恐縮だが「前衛世代」は往々にダダ的なものから絵画へ、あるいは絵画からコンセプチュアル・アートへ、とその仕事がぶれる作家がほとんどで、継続して構築的に絵の展開をできている前衛の画家はほんとうに中村宏先生しかいない。


東京造形大学でながらく非常勤講師をつとめてこられ、いまも客員講師として造形大で指導にあたっておられる。学生時代は恐れ多くて近づけなかったが、教務補佐時代は興味深いお話を多く聞かせていただいた。


現今のシーンは中村先生に目がむいていないが、
奈良さんの登場等で具象的な絵画が許容されるムードがでてきたときに真っ先に評価されるべきだったのであり、本来横浜トリエンナーレのような場できちんと紹介しなおされなくてはならない存在だと思っている。



絵画者―1957‐2002

絵画者―1957‐2002


東京国立近代美術館
http://www.momat.go.jp/search/sakka_kaisetsu.php?i=ANA025&n=2

中村宏  1932− NAKAMURA,Hiroshi 静岡県浜松市生まれ。…



松岡正剛の千夜千冊
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0043.html

ぼくの結婚式の仲人は中村宏である。10人たらず…