ホイッスラーが気になる。ホイッスラーとはもちろん、おもにロンドンで活動し、絵の価値をめぐってジョン・ラスキンと裁判沙汰になったことでも美術史上に名を残しているアメリカ人画家のジェームズ・マクネール・ホイッスラーさんのこと。今の目からみると絵的に派手な印象派の陰に隠れがちだけど、言動上徹底的に絵からロマンチックなものを排そうとした姿勢や、展覧会で絵を見せる方法へのこだわり、デザインへの関心など、いまの絵画および美術全般への流れのなかで重要かつユニークな位置にいるはず。けれどなかなか実作を見る機会を得ていないのと、関連書籍を目に出来なくてほりさげられないまま。