なまマリ

「エンツォ・マーリを囲む会」
創業80年の岐阜の家具メーカー「飛騨産業」
http://www.em-hida.jp/hida_jp.html
が地元の杉を使用した家具を製造するプロジェクトを立ち上げ、デザインをマーリに依頼したブランドHIDAがたちあがったのが去年のこと。今回はその飛騨産業の企画で来日中のエンツォ・マーリを囲んでお話をききつつ出来れば歓談してしまおうという会。
ショールームにはコアなマーリファンっぽいヒトを中心に30人くらいのお客さん。
飛騨産業木村社長の丁寧な説明と挨拶ののち、マーリさん登場。
はじめて見るマーリさんは想像以上にでかくて想像通りに目つきがこわい。
そして予想どおりにでかい声と激しい身振りでマーリの考えるデザインの本質、おおきなサイクルのこと、資本主義批判と日本の伝統的な職人の精神の重要さについて語る1時間。3mくらいをぐるぐるまわりながらすべてのお客さんをにらみつつ話し続けます。で、声がどんどん大きくなってきた、と思っていたところでとつぜん話を飛騨産業のことを少し讃えたところでぶつっと終わり。
そのままバックヤードから出て来ずでした。
どうも来日後ずっとお話続きでお疲れらしかったです。


もうちょっと接近してみたかった気もするし、話の内容はこれまで読んだりしたインタビューなどで既知のもの以上のことにはふみこまなかったのだけど、テキストや写真だけでは伝わっていなかった空気を感じられたのでこれはこれで満足。


どうもマーリの日本文化観、職人的なものへの執着、というのはムナーリの影響が強い気がしました。それと共産的な理想が結びついたものがマーリのコアになっている印象。ぼくとしてはマーリは目と手の能力においてひたすら尊敬するものですが。