怠慢なのか見栄なのか

美術館の可能性

美術館の可能性

労働先でパラパラ読み。あらかじめ書きますが書評ではないです。

あるページに世界の美術館のスタッフ数比較表、なんてのがちょこっと掲載されていて、ルーヴル、エミルタージュ、メトロポリタンの常勤職員がすべて1000人超、学芸員が100人超などとあって愕然とした。日本の西美は常勤31人だそうです。そもそものコレクション規模の差はあるのだろうけど、笑うしかない。これだけの条件差がありながら表向きは同じmuseumとして運営しようとしているのだから、どこかに無理があるのだろうと思うし、たぶんそれは現場のスタッフにしわ寄せがあるんだと思う。

それはそれとして。美術館のスタッフの数について情報を探しながら思ったのだけど、日本の美術館サイトはおおむね運営についてのデータが少ない。たとえばTATEのサイトはスタッフの個人名とそれぞれの役割をきちんと示していて堂々としている。

TATEのキュレーター紹介ページ
http://www.tate.org.uk/about/theorganisation/curators/


以下国立西美サイトより。

Q: 職員は何人いますか? そのうち学芸員は何人ですか?
A: 常勤職員は合計31名、うち研究職は計12名です(2005年5月1日現在)。
詳しくは最新の『国立西洋美術館要覧』をご覧ください。
『要覧』は当館本館1階資料コーナーで無料で閲覧できます。
そのほか一部の大学図書館公共図書館などでも所蔵されています。

http://www.nmwa.go.jp/jp/html/faq.html#other00

ここはまだ具体的な数字が出ている分良い方で、ほとんどの美術館はだれが何をしているのかネット上ではブラックボックスで、外からは見づらい。しかるべき所にはしかるべき文書があるんでしょうけど。いっそのことオープンにしてしまえば窮状が伝わっていいような気もするけど、逆に公開するのがあまりにも恥ずかしい状態だったりするのかもと邪推してみたりも。
どっちにしても胸は張れない。