登山博文展オープニング

日中ひたすら雑務。夕方、自由が丘T&Sギャラリー登山博文展のオープニング。広い店内全てを使っての個展で、しかも大作がどかどか。以前このにつきで2005年に見たギャラリー覚でのドローイング展の感想を

絵のしくみの複雑さやクリシェの避け方など非凡なものを感じるし、好きな絵だと思う。けれど、どんな内的必然性があろうとも、あれだけ丁寧なハードエッジの絵から激しい筆触の絵への移行は描き手の絵への態度にある種の胡散臭さを感じてしまう。これがうがった見方なんだろうか、どうなんだろうか?と絵の前で迷ってしまう時点で自分の厭らしさを自覚してしまい楽しめない絵ってどうなんだろうと思ったり。

絵を見てこんな複雑な気持ちになったのは久々。長谷川繁さんくらいサイズが大きければまた違うのかも。
登山博文展 - につき(はてな)

なんて微妙なことを書いてしまっていましたが実際こうやって圧倒的なサイズと量でみせつけされると説得力が全然違いました。厳しい攻めの姿勢が画面から感受できる、絵描きとしては見ていて背筋ののびる展示だと思います。ちなみに作品は、集中的に制作されたドローイングをタブローに描き直すことで制作されているとのこと。ドローイングが雑誌などの素材の上に描かれたものもあるため図や写真がうっすらタブローにも拡大されて描かれていたりします。
2次会ではこれまで不思議とお会いしていなかった登山さんご本人ともはじめてお話。出会ってみたかった人とどんどん出会っていく、というのは楽しいものですね。
橋本組といっしょに帰宅。帰宅後、少し制作。