早朝出発して山口へ帰省。ただし平塚市美術館のを見逃してしまっていた「長谷川潾二郎展」が下関市美術館に巡回しているので、この機会に観に行こうと新山口から鈍行で下関に向かう。
新山口から山陽線で。緑がまぶしい。家が見えない。。
ほぼ一時間で下関市美術館最寄の長府着。そこからバスで15分。ようやく下関美術館着。一時間以上堪能しました。とにかく素晴らしかった。勢いで書いた感想ツイートを以下に。
@kachifu: 長谷川リン二郎はとにかく画布の使い方が巧かった。油彩においてあそこまで画布を画材として使いきった画家は日本にはいないのでは。
@kachifu: 画布に乗る絵の具の量を過不足なくイメージに結び付けようとする執念もまた凄まじい。この点、日本の洋画家はとにかく絵の具を乗せる方向で突き進んでたので長谷川の仕事が光って見える。
@kachifu: 会場の解説にしばしば「光の追求が…」などと書いてあってバカか、と思った。むしろ長谷川は最初期から光を感じさせないように描いていた。画面全体を均質に見せる、強い明暗で必要以上に奥行きを感じさせない。
@kachifu: 長谷川りんじろう感想続き。モチーフを微妙な階調で表現しつつ光を追っていないように見えるのは、モチーフ同士での間の光と色の反射をほぼ拾っていないことから。
@kachifu: モノとモノの関係ではなく、モノ単体の表情を油彩の階調に置き換えた部分を微細に積み重ねて全体に至りモチーフの存在に迫る。本人のテキストにも「土の色」「リンゴの赤」という表現があった。
@kachifu: 最初長谷川の絵を目の前にして、絵に強烈な視覚的吸引力を感じつつ描かれているものは凡庸なので理由がつかみきれなくて不思議だったのだが、自分が普段みてものから感じ取っているよりも豊かな絵画的階調が実現されているからなのかも、と思うに至り。
- 作者: 長谷川〓@56FD@二郎,土方明司
- 出版社/メーカー: 求龍堂
- 発売日: 2010/03
- メディア: 大型本
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帰途。来た道を引き返しても良かったのですがなんとなくしばらく行っていない下関を見たかったのでそこから下関方面へ。
バスから見た関門橋。たぶん観るのは10年以上ぶり。
下関着後、20年以上ぶりなショッピングモール「シーモール」にて昼食。僕が幼かった頃、山口市にはない賑やかさをもったショッピングモールだったシーモールに行った記憶が強くて、いつか再訪したいとおもっていたのでした。景色もなにも憶えていないけど、ムードはかすかに感じるものです。
そこから山口に向かい、夕方大道駅に到着。弟に迎に来てもらい、帰宅。