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「1974 第2部 1974年─戦後日本美術の転換点」を観てきました

第一部に私も参加した群馬県立近代美術館の「1974 第2部 1974年─戦後日本美術の転換点」展をようやく観に行ってきました。ほんとうはレセプションなどにも参加したかったのですが、愛知の展覧会のトークと重なっていて断念。その後あれこれ忙しくしている間に会期残り一週間になってしまいました。

展覧会は大きく分けると2部。館の設立までの経緯と磯崎新の設計の資料を展示した部分と、1974年に制作された現代美術作品による展示部分。ちょうど磯崎新展がワタリウム美術館で開催されているタイミングなのは偶然でしょうが、磯崎氏の設計関係の資料の展示は非常に面白かったです。磯崎氏自身、この建築が重要だったようで、設計後も言及されている回数が多い気がします。そして謎のパネル作品にまで…。

現代美術作品の展示の方もでは、もの派デビューから6年というこの年一年に絞ってみないと見えてこない風景がしっかりみえてきます。
出品作家の年齢を気にしてみていましたが、磯崎新氏が43才くらいでもの派の作家たちは30代。ポストもの派とされる戸谷茂雄さんは大学院在籍。全体的に若いし、それ以上の年代の人は現代美術に関わっていなかった、そういうことなのかも知れません。面白かったのは最後のブースで、非造形から造形へ、という流れの紹介をしていたところでした。リ・ウーファンが点、線のペインティングを制作し始めた頃と辰野登恵子さん、戸谷さんの出発が同じ時期だというのは確かに興味深いです。
また細かいところでは、辰野さんは最初期のグリッドの作品が出品されていたけど、そもそも1974年頃、方眼紙に鉛筆を持った手のイメージを刷った木村秀樹さんの作品もこの年。そして磯崎さんの設計もグリッド。つまり単にグリッドの作品が多かったこともわかったのが面白かったです。こういうことは辰野さんの作品だけをみていたら判らないことですね。加えて本展、あくまで戦後日本の現代美術史の中でどういう位置付けであったかを検証しようとしており、年代縛りの展覧会に多い日常風景や時代との結びつきを強調しなかったのも良かったのだと思いました。
会期は残り少ないですが、多くの人の目にふれてほしい展覧会です。


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