木鷽

最近というかここ数年は日本の古いものへの興味がどんどん増しておりまして。本日は湯島天満宮亀戸天神社に鷽替え神事にいってまいりました。神仏への信仰心のカケラも持ち合わせぬ私ですが文化としての信仰や習慣には興味があり…という以前にひたすら「木鷽が欲しい」という理由で。年中いつでも木鷽の授与を行うところもあるようですが、両社はこの時期のみなのです。この大都市東京で2日間のみのイベントがどうなるかといえばもう行列ですよ。湯島は朝イチで到着して20分、亀戸は10時半に到着して1時間待ち。20分なら人を見ているのも楽しいですが1時間はさすがに挫けそうになりました。


木鷽も、最近気になっている張り子や土人形、土鈴のような信仰玩具/伝承玩具も本当に急速に技術が失われている分野でして、受けつぐ人が亡くなったらそこで終わり。60年代に刊行された民芸品本で紹介のあったものの半分も今はなかったりします。能や文楽や陶芸のように保護されていないものなんてそんなものです。でもこれも日本の造形なんですよ。明治期に西洋的な文脈での彫刻が仏彫や工芸と接続したことで、それ以外のものが造形的分野でなかったものにされている。


これを自作に活かそうなんて考えてるわけじゃないです。でもなんだか気になる。調べれば調べるほど、日本で40年も生きているのに日本の造形的なものの中に知らないことやモノが多すぎることに気づくんだもの。美術史ってほんと、何なんですかね。


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鷽替えのハシゴ。亀戸天神。
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湯島天神の木うそさん
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亀戸天神の木うそ