640枚の絵で作る10点のタングラム「山口の景色」

山口県宇部市山口大学医学部附属病院のエレベーターホールに私が監修したホスピタルアートを設置いたしました。
病院の患者さん、そのご家族、病院スタッフのみなさんにワークショップを行い、その成果を用いて作品制作し展示するというプロジェクトです。
それぞれ私のタングラムペインティングとサイズは同じ。なのですが他人の絵を取り込むという自分のコントロール外の要素を用いた制作という興味深い経験ができ、私としても新鮮な、良い作品ができたなと思っております。病院でのワークショップは初めてで不安だらけだったのですが、意外にも素晴らしい絵がたくさん集まったこと、楽しそうに制作されている方と多く接することができたこと、全てが楽しかったのです。


そして、なかなかこないエレベーターをベンチで待つ人たちの視線を受け止める/リハビリ室から出て歩く方向に目標物を作る/日常的に歩く空間に変化を与える/エレベータの扉が開いた時の視界を華やかにする等、この空間での人の動きを観察して感じた問題に対して造形の力で少し良い何かを付け加えることが出来ていることを、設置後実感できたことに自作ながら満足しています。

もちろんこれは自分1人で作ったものではなく(実際僕が描いた部分は1ミリもないのです)、制作に関わってくださった全ての方々の力で作られたものです。本当に良い機会に恵まれたと嬉しく思っています。


どなたでも立ち寄れる場所にありますので、お近くに行く用がある際にはご覧いただけると嬉しいです。


f:id:kachifu:20160322174230j:plain
f:id:kachifu:20160322174239j:plain
f:id:kachifu:20160322174403j:plain