ポルケについて考えるとき、ついついリヒターをひきあいにしてしまう。
ぼくなりの見方だけれども、ゲルハルト・リヒターの展開の仕方をひとことでまとめると「ずるさ」。キホン的に作品はつねに「リヒターの作品」という総体から逆算してポジション付けが可能。つまりは解説可能であることを逸脱しない。制作は大失敗をしない方法が選択される。無理な挑戦はしない。


比してポルケは展開の仕方が愚直。
おなじことは繰り返さないし、プロセスに関心があるときは丁寧さを切り捨てる。つまり作品ひとつひとつがルールをくずしたうえで統合をめざす、という無茶をしている。へたへたウマ。