労働後、まっすぐ帰宅。




Aランチについて


3月1日から10日まで六本木のアクシスギャラリーで「Aランチ」という展覧会が開催されているらしい。

http://www.a-lunch.com/index.html


この展覧会は、会場に作品を一覧できるように展示するのではなく、メニューから選んだ作品だけをみることができる、という仕組みとのこと。以下展覧会ホームページより。

Aランチは、観客が主体となって作品を選び、
作品と一対一で出会うことのできる展覧会です。

ギャラリーは、白いクロスが掛かったテーブルと
イスがあるだけの真っ白な空間です。
観客が席に着きキュレーションブック(メニュー)から
作品を選ぶことで、初めて展覧会がスタートします。

作品を“見せられる”のではなく、
“自らが選択して見る”という行為によって、
今まで見えなかったものが新たに見えてくるでしょう。


とありますが。
どう考えても展覧会を見ることにおいて「受動的」という状態はありえないのではないかと思います。
まず「会場に行く」時点で既に「見る」ための行動は起こしていますね。人それぞれ日常の限られた時間のうち、展覧会を見る事に時間をつかう、というのは大いなる選択であるはずです。さらに会場に足を踏みいれたとしても「興味をひかない作品は見られない」です。個展であれグループ展であれ美術館の常設展示であれ、ほとんどの人は展示された作品をすべてじっくり見ているわけではありません。とばしとばし、おもいのままに見ている。つまり一般的な展覧会形式に則ったとしても作品がじっくり鑑賞される、というのは相当の強い意志の上に成り立っているものだと思っています。


プレスリリースにはさらに

考えてみると、美術館、ギャラリーにおいて”観客は展示されたものを見る”という受け身の状態を長い間、何の疑問も持たずに続けてきました。自分で選ぶという事の面白さ、怖さを知らずに。


とありますが、「都市部在住で美術館、ギャラリーを回る事が習慣化して感覚が麻痺している」という前提が必要なのではないでしょうか。


ちなみに誰が企画しているのだろう、と思ってプレスリリースに「Aランチ主宰」とあった鴻池朋子さん
をググってみたらそれなりにキャリアをかさねているミヅマのアーティストでした。なんでこんな美大の学祭みたいな企画をやるかなあ。
http://www.japandesign.ne.jp/HTM/CYBER-C/konoike/




ここまで知人数人が出品しているにもかかわらずグチグチとDISってしまいました。
この企画が何故こんなにカチンときたのかというと、ついこの間ただただポジャギ展を見たいがために京都にまで行って来たことまで受け身扱いされてたまるかと思ったから、というだけのことなのです。すみません。