基準の技術

会場:KABEGIWA
会期:2006年12月1日(金)-3日(日)
出品:末永史尚 冨井大裕 村林基

6月の「色と形」に続き、ムサビ内で冨井くんが管理している場所を利用させてもらっての展覧会。
このメンバーで展覧会をやってみたい、とぼくがいいだしたのは確か2年前くらい。そのころ僕は、自分と同世代でそれぞれ顔と作品を見知り、お互いが活動に興味を持っていて面白い相互作用のうまれる状況が起きつつあるのを感じていたんだけど、きちんと形にして見せる機会を作らないと公には誰もに気付かないままスルーされてしまうんじゃないかという危機意識みたいなものがあった。とりあえず2人に提案してみるところからはじめてみたら、2人も話に乗ってくれた。相談し、いろんな案があがったり消えたりしながらも、冨井くんが会場をどうにかしてくれてようやく実現したのが今回の展覧会。
ほかにもたくさんいいつくり手がるなかでこの3人でやる事には、美術史的な意味で「ポップ」であること、なおかつそれぞれが設定したある「ルール」に則って制作していることなど、あとからいろいろ理由もつけられるけど、ある瞬間にぱっと展示のイメージが湧いてきて、これがベストだ、と思ったからというのが正直なところ。だけどそれが何かを確かめたいから展示してみたい、というのがモティベーションにもなっていたりします。
とりあえず今回はいい会場なんだけど来づらいとKABEGIWAから。でも印象派ポップアートも具体も、誰かが名付けるまではやっている本人たちと物好きだけで楽しんでいたようなひっそりとしたコミュニティからはじまっていたと思うんですけどね。