香川の島で国際芸術祭を−北川フラム氏が構想 | 香川のニュース | 四国新聞社

芸術による地域再生を手掛けるアートディレクターの北川フラム氏は6日、直島や豊島などの島々を舞台とする「瀬戸内国際芸術祭」(仮称)構想を明らかにした。「直島スタンダード」で盛り上がる香川県内を中心に検討しているという。北川氏は「2010年開催を目標に準備を進め、5年に1度開かれる芸術祭を目指したい」と語った。

自分が地方出身者なので「地方と芸術」ということはことあるごとに考えるのだけど、地方に現代美術関係の施設が出来たりする際にこれまでぼくが気になっていた問題として、以下の2つ。
1.地域外の作家の作品をもってくることがメインなので、その地域でずっと活動している作家がいても彼らに発表者としてのメリットがない。
運営にはその地域の税金が投入されているのに、と考えると当事者からすれば素直に喜べなかったり。
2.外部の客相手の展示/施設であり、地元の文化度をあげる、という視点からではない。
観光客がきて経済効果があればOK、というのがいつもの落としどころなんだろうけど、そこにつけこんで場所を使いたいだけにもみえる。

ぼくは、芸術施設なりイベントなりができていくことの理想はその地域の人の中から、必要だと考える人が必要なものを作っていくうちに育っていくものが形になることだと思う。ほんとうに根を張った活動っていうのはそれ以外にあり得ないんじゃないかと。

今日聞いたDEEP OSAKANpodcastの山本精一インタビューの回(2007年4月配信)で山本精一三セクが運営している施設内のイベントスペース、大阪ブリッジがクローズすることに怒りをぶちまけていて、発表の場をつくるなら5年10年じゃなく100年スパンで考えろ、できないんだったら余計なちょっかいは出さないで欲しいとの発言。上記のニュースと規模は全く違うんだけど、ニュースを読んでふと思い出しました。