それも美術館とは呼ばない

平成19年度 第2回北九州市立美術館協議会
議題3 美術品取得基金について
   ■各委員の主な意見等
   事務局: 当美術館は、美術作品の購入については、美術作品取得基金とい
        うことで基金を設け、そこに積み立てて購入するという制度を、昭和63
        年からとっている。 ところが、非常に厳しい財政状況のということで、
        基金を一律廃止するという話があがっている。 基金が廃止されれば、
        事実上美術作品の購入は困難になる。
   
   委 員: 美術館の運営も大幅に見直されるということか。 つまり、美術館はコ
        レクションを収集し、それを基本にして展覧会を開催していくという活動
        をしていたが、基金を廃止しコレクションをしていかなくなるということは
        例えば今後は貸館として運営していくという、そのような大きな見直し
        も、市は前提にしているということなのか。
 
   委 員: 作品収集を否定するわけではないが、昨年東京の六本木に開館した
        国立新美術館は貸館のみで運営しており、作品収集をしなくても美術
        館の存在意義はあるのだという考え方もある。
         この街出身の作家の作品を収集するとか、現在この街で美術を目指
        している人たちのために作品の展示・発表の場にするとか、そういう意
        味のある活動も考えられるので、なにもコレクションを充実させることだ
        けが美術館の活動ではない。
http://kmma.jp/info/honkan/kyougikai/gijiroku_h19_2.html

国立新美術館は、コレクションを持たず、国内最大級の展示スペース(14,000m2)を生かした多彩な展覧会の開催、美術に関する情報や資料の収集・公開・提供、教育普及など、アートセンターとしての役割を果たす、新しいタイプの美術館です。」というアクロバティックなロジックでアートセンターに日本名だけ「美術館」とつけてしまった国立館が生まれたことはズブの素人を協議職につけてしまう地方では当然こういう風に利用されてしまうわけすね。わかります。