建築系ラジオ「伊東俊治インタビュー」より勝手に文字起こしー建築アーカイブの必要性について

愛聴しているpodcast番組「建築系ラジオ」の「伊東俊治インタビュー」の回(伊藤俊治五十嵐太郎+林要次+松田達)より、終わり間際に建築アーカイブの話題になり、面白かったので勝手に文字化して備忘メモ。重要な問題を話題にしていると思います。
だれの発言かわかりづらかったのでわかる範囲でしか発言者名は入れてません。
この回のURLは↓
http://tenplusone.inax.co.jp/radio/200903/ito.mp3
33:00-

「話は変わるんですけど…ポンピドーにしても、アーキラボにしても、建築の模型とかコレクション、あつめてますよね、積極的に(伊藤)」

「日本の菊竹さんとか、伊東さんのとかもどんどん欲しいとかいって買ってるらしいですよね。
だから、これも気がつくと、東京にはなくってパリにもっていかれる、というような状況で、物もないし資料も取られている、という状態…」
「だいたい、建築の模型とか、図面とか、ちゃんとコレクションしていいる美術館ってないしね、日本に」
「ポンピドーとかはほんとに早くからやって、中二階にあがるところで連続して建築展とかいっぱいやってたから、そういうストックがあったんで、いろいろ対応できたんだと思いますけどね…重要な問題ですよね。今後。」

36:00-

「日本の美術館で建築の展覧会をやるんですけど、結局(建築の)担当学芸員がいないんで。
 外部協力というかたちでやるしかないし…」
(略)
「やっぱり大きい問題は、各美術館とか、日本の文化施設といったものに美術のキュレーターはいるけど、建築とかデザインの人材をちゃんと育成して配置して行くていく、というような仕組みがないというのが大きいですよね」
(略)
「唯一パナソニックがやっている汐留の美術館はそれなりに建築の展覧会を中心にして動かしているけど、ああいう施設がいろいろ、大規模なかたちででてこないと、ほんとに流出騒ぎになりますよね」
「汐留のやつってコレクションはしてないんですよね…一方でアーカイブ化していく作業をちゃんとできるといいんだけど…」
「大学とか、美術館とかに期待するのは大変なんで、共同研究みたいなかたちで、大学を中心としたコンソーシアムを組むとか、そいうった、アーカイブ・ミュージアムの可能性といったものはあると思いますけどね」
「建築家協会とか動いてないんですかね?」
(笑)
「一応、学会と建築家協会ですかね?建築家博物館の話ってずーと、30年くらい前から、上がってはとまって上がっては止まってっていう状態なんじゃないですかね(松田)
東京都写真美術館も写真家協会が、最終的には動かなくなったけど、ずっと東京都や国に陳情して完成までに20年くらいかかってますよね。主体になるものが明確で、上に通していって、それで予算がおりるようにするっていう、自主的に動かないとなかなか難しいですよね」

39:20

「むこうはそもそも、あらゆる建築物を、徹底的にデータをアーカイブしているんですよね。
これは林さんに教えてもらったとおもうんですけども。
データが、ネットとかでみると、全てのデータがアーカイブされてるところってありませんでしたっけ?(松田)」
「いまは、イファが管轄していて、データベースを作っていて、一般に公開するように、最近なりました(林)」