土屋貴哉 展 「マイナーチェンジ」 

http://www.switch-point.com/2009/0911tsuchiya.html
会場:swirch point
会期:2009年6月18日(木)-6月28日(日)11:30-18:30(最終日-17:00) 水休

わたしたちは世界を自分たちのルールに従い、見たいようにいつも見ています。けれどもそれでは世界はいつも自分たちがが見たいような姿にしか見えてきません。いかにして世界の見え方を更新するか。私がおこなっていることとはその為の作業であり、目前に広がる世界に自分がどのように関わっているかを見直す作業ともいえます。
その一連の作業の中で、わたしは特別な行為を必ずしも行う訳ではありませんが、たとえそれが些細な行為であってもスケールの大きな問題を扱うことはできると思うのです。目前に無数に溢れるものの間の関係にウルトラライトに介入すること。それはときに不毛に映るかもしれませんが、手荷物は軽いほうがより深くダイレクトにこの世界を眺められるようにわたしには思えるのです。

土屋貴哉(美術家)

藤田六郎さんのテキストの冒頭のみ

我々は割れている

土屋貴哉は「未来はない」という諦念を抱えながら生きてきた。なぜ、そのような思想を持つにいたったのかは知らぬが、現在は未来の過去であるから、土屋の作品は現在に常に少しずつ遅れながら、延々とほぼ八掛けの現実を問い続けることになる。だから同じリアリズムでもシュルレアリスムほど覚醒的ではなく、スーパーリアリズムほど湿っていない。この八掛けの現実はあまりにも現代的で人間的だ。食物に喩えれば、西武国分寺線鷹の台駅前のオリジン弁当である。オリジン弁当の小宇宙が、風景すら包含するパラディグマティックな現象群に拮抗し、超克できるのだろうか ......。(以下略)

藤田六郎

関連:
TS31 : 土屋貴哉 - Tokyo Source