所沢ビエンナーレは良かった

日中アトリエ、夕方より外出。所沢ビエンナーレを見に行く。自宅(小平)からだと割と近く30分くらいで着いてしまった。
会場に入ると今日はギャラリートークが行われている日だったらしく、受付奥で出品者の豊嶋康子さんが待機されていてご挨拶。そして戸谷繁雄さんのトーク中だったので、途中からお話を伺いつつ作品を拝見。
第一会場、第二会場はとにかくスケールの大きい作品が並んでいて壮観でした。
入ってすぐに天井に届くような戸谷さんの彫刻。大きな空間で戸谷さんの作品を見るのは久々でしたが、抱えているスケールが大きいですね。
その奥に豊嶋さんの作品が吊ってありますが、豊嶋さんの作品はが面白いのは、作品が作品である状態が自分および他人を含めた人間との関係性のなかで成り立つものであるということにについてとにかく意識的であることが伝わってくること。たくさんの美術家に会ってきたし作品も見てきたけれど、豊嶋さんはそのなかでも突出して関係性への配慮を感じる作家さんです。
同会場の長谷川繁さんも白壁を使わなくとも環境に負けない強度を感じつつ、遊びも感じつつでさすがの展示でした。

第二会場は窪田美樹さん、冨井大裕くんがちょっと上の世代に負けないくらいのスケールの作品を出品していて、かつ思い切った展開をしていて頼もしかった。力作だと思います。

第三会場はちょっと質がばらけている感。あの空間で白壁を設置すると彫刻でいうと台座をつけているような、過剰に保護されているように見えてしまっていたかなあ。

全体的には屋根まで10mくらいありそうな高さの空間に対応して普段よりも大きな作品を提示していた作家が多く、そのトライの様子がいい作品を生んでいるような、気持ちのこもった展覧会だったと思います。企図や規模は異なるので比べるのもどうかなという話ですが、正直、昨年見た横トリよりは全然面白かったです、というのが僕の感想です。