豊嶋康子個展と猪熊弦一郎展

うちからそう遠くない小金井市武蔵小金井駅から徒歩15分くらいのところに中村研一記念小金井市立はけの森美術館という小さな美術館で猪熊弦一郎展が開催されているとのことでしたので行ってきました。
猪熊弦一郎展 2014 どんなことをしても僕なんだ
中村研一記念小金井市立はけの森美術館はその名の通り中村研一美術館が小金井市に寄贈されて今の運営になったもので、コレクションは中村研一の作品及びその資料です。そして猪熊弦一郎展は丸亀市猪熊弦一郎現代美術館のコレクションを借りての開催でした。ここ以外にも広島で既に開催、次は岐阜で開催とのこと。小さな会場にぎっちりと猪熊作品が展示されていて、思っていたよりも満足度の高い展覧会でした。

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ひそかに開催されてる猪熊展。作品は猪熊弦一郎現代美術館のもの。

一度丸亀でまとめて観たこともあったのですが、猪熊弦一郎はとにかく上手い絵描きです。キャリアの前半はいろんな絵描きに影響を受けた結果のピカソもどき状態。しかしこの時期おそらく世界中にピカソもどきがいたと思うんですけど、その中でもうまく消化して独自の味わいを加えていて面白い絵になっています。そして後半の自由な展開。見ていて惚れ惚れする筆の動きですよホントに。


のち、秋山画廊で豊嶋康子さんの個展最終日に滑り込み。ご本人も在廊でいろいろお話うかがえて充実の鑑賞体験でありました。パネルの作品は最初「開く」「スライドする」など大パネルとそれにしまわれる小パネルの関係のバリエーションの中で展開されていたと思うのですが、近作ではそこからさらに押し進んでパネルの接合パターンを用いて絵を描いているような形になっています。結果的にそれは奇妙なイメージを持ち始めていまして。昔、壊れたラジカセなんかを分解して遊んでいたのですが、そのときに現れる電子基板が用途を超えて造形物として魅せてくるのを眺めているような、そんな気持ちにさせられる作品です。
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豊嶋康子さんの個展拝見。本日最終日。すごく良かった!
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豊嶋さん作品。すごいなー。