「アール・エックス・キューブ・キュービック」展

青木克代/古川弓子/宮本裕美の3人展。DMによると3人のキュレイターが1人づつ選んだ3人なのだそう。
実際に展示をみてみると、ダイレクトに青木克代の立体と宮本裕美のリトグラフのイメージがつながって見える分、レディメイドと小製作物で構成された古川弓子作品が浮いた状態に見えた。展示意図はいろいろあるんだろうけど、2人展でちょうどよかった印象。
造形後輩の宮本さんの作品はレースやフリルの集合のようなものを描写したピンクのリトグラフ。通俗的な意味での女性っぽいモティーフをもとにした、そわそわする気持ちと不気味さの合い混じったイメージが独特。学生の頃から気になっていた。ただ、今回の作品は刷りのピンクに白が多すぎる。版の描写はすごく良いのがわかるだけに、陰の部分がくすんで見えて描写を殺していて残念。ひょっとしたらこのもやもやした状態がいいのかな、と思ってながめてもみたけれど、隣の小部屋の水彩の小作品が前のビビッドなピンクで、やっぱりこっちのほうがいい。ドキリとする。