日本のアートディレクション


「日本のアートディレクション

東京アートディレクターズクラブ編
美術出版社(美術選書)
1977年刊

古書店で幸運にも見つけ最近読んでいる一冊。


日本のデザインを創ってきたデザイナーが草創期を振り返る対談集。
「東京のデザイン」河野鷹志+亀倉勇策+細谷巌
「イラストレーションの隆盛」大橋正+江島任+福田繁雄
エディトリアルデザインの認識」勝井三雄+江島任+田中一光
など12篇。


それぞれが記憶を頼りに人物像や出来事を生々しく語っているうえ、具体的な作例もきちんと挙げられておりこれ一冊で昭和の商業美術=デザインでの登場人物の役割が掴める。日本のデザイン史をわかりやすくする必読書。でももちろん絶版。



ここ数年デザインや工芸的なものに目が向いているのは、20世紀以降の美術の流れを美術館に現代美術として収まっている作品だけから読み解く言説だけでとらえることに面白みがない、と薄々思っているからです。