藤幡正樹インタビューを読んだメモ

http://plaza.bunka.go.jp/museum/meister/mediaart/vol1/

――いわゆる現代美術の流れの中で、メディアアートはどこに位置するのでしょうか。

(略)メディアアートをどこにつなげるべきかというと、写真以前ですよ。写真の登場によって、印象派以降、目に見えないものを描くという方向に現代のアートがねじ曲がってきたけれども、メディアアートって写真以前の状況からの延長線にあって水面下に潜んでいたのが、たまたま現代に噴出してきたみたいな感じがします。19世紀に写真が出てきて、20世紀にコンピュータが現れて、21世紀にはまた全然違ったメディアを使ったアートが出てくると思いますね。今の現代美術の文脈にメディアアートをつなぐ必要はないんです。むしろ、そうしようとするから混乱するんですよ。

一旦メディアへの自意識を持ってしまったアートはどうやっても写真以前につながらない気がする。写真以前=モダンぬきのアートを想像するとそれは技術に近いものだと思うけどその延長線上ってどういうものなのかというと…デザインかなあ。

今のメディアの上で何か表現しようとするときには、そのメディアのコンディションを掘り下げるという仕事をしなくちゃいけない。

アートは〜でなくてはならない、表現は〜である必要があるというような条件先の思考が最近よくわからなくなってる。というか、それを遵守した先にクリエイティブはあるんだろうか。