「川端龍子」展


両国の江戸東京博物館川端龍子」展へ。



絵描き必見。
参りました。
これまで上手すぎて畏怖をおぼえた日本の絵描きには若沖とフジタがいたが、川端龍子追加。


10メートル先から見てもはっきり絵を把握できるのに10 センチ近くから見ても見飽きないディテール。
「型」を絶対に踏襲しない構図、色彩。迷いのない筆致。


おまけに画題にはたらいているイマジネーションも相当におかしい。
たとえば「太平洋」4部作の1作目「龍巻」。
これは「海上の竜巻で海水とともに魚類が巻き上げられ、落下している絵」。「魚類」はサメ、エイ、イカ、そしてたくさんのクラゲ。

たとえば「花摘雲」。
草むらの上に広がる雲を飛天群に見立て、それが花を摘んでいる。画面の4/5をおおう飛天群は胡粉の濃淡のみで描写されている…。



解説の「会場芸術」というキーワードもぼくにはちょうどよいタームだった。