有斐斎弘道館「アレックス・カッツ 京都展」、泉屋博古館「特別展 表装の愉しみ -ある表具師のものがたり」、エスパス ルイ・ヴィトン大阪「シモン・アンタイFolding」展

朝から関西へ。
第一の目的は京都の有斐斎弘道館での「アレックス・カッツ 京都展」でしたが、少し早めにしてまずは相国寺承天閣美術館の「若冲と応挙 Ⅱ期」を見ました。

自分としては企画展が何であろうと、ここで常設展示されている伊藤若冲鹿苑寺書院壁画「葡萄図」が見れれば満足だったりします。学生時代に初めて出会ってから何度見たかわからないけど、これを見るたびに、絵画は面白いものなんだと実感できるのです。

そこから歩いて有斐斎弘道館へ。「アレックス・カッツ 京都展」の最終日に駆け込み。ペインティング1点と板に描かれた小作品20点が展示されていました。木々を描いた作品は今年制作しれたもの、人物を描いた作品はやや前(一番古いのが1991年作)のもの。






小作品は台上に立てかけて展示してあったお陰で絵の細部まで入り込んで鑑賞出来たのが良かったです。美術館で大作をざっと眺めてるだけではここまでじっくり筆跡を追って見ることもなかったかもしれません。

バスで移動し、泉屋博古館で「特別展 表装の愉しみ -ある表具師のものがたり」を見ました。勤務先の大学と表具師グループとの共同企画をきっかけに興味を持った「表装」の世界。知れば知るほど絵を作品単体だけで考えず、その周囲の見せ方や扱い方、絵をめぐるコミュニケーションから見つめ直すことが出来る気がするのです。
本展でも、かつてあった大阪独特の絵画の楽しみ方を伝える資料や作品群を知ることができました。

https://sen-oku.or.jp/program/2023_thebeautymountings/

京都でもう一つギャラリーで展覧会を見ようとしたのですが、着いてみたら閉まっていました…。

日も暮れはじめましたが、京都から足をのばして大阪に。エスパス ルイ・ヴィトン大阪のシモン・アンタイ「Folding」展を見ました。キャンバスの折りと絵具の付着の関係を組み立て、コントロールと生成の間で生まれた絵画。会場で上映されていたビデオでダニエル・ビュレンヌとの関係も理解できて面白かった。これは、見ておいてよかった展覧会だと思います。